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中国建材ニュース|2024年株州住宅建材博覧会が開幕

Byadmin

7月 2, 2024

中国建材ニュース|2024年株州住宅建材博覧会が開幕──中国建材市場の最新動向と日本企業への示唆

開幕式の概要──地方都市における建材消費促進の試み

2024年6月30日、中国湖南省株州市において「2024年株州住宅建材博覧会」の開幕式が盛大に開催されました。開幕式では、株州市商務局の副局長タン・ミンフェイ氏が登壇し、イベントの正式な開始を宣言しました。

この博覧会は、株州市が2024年に展開する「有名都市株州市を幸せにする」消費者フェスティバルの一環として位置づけられており、地域経済の活性化と住民の生活水準向上を目的とした重要なイベントです。中国政府が掲げる「消費促進年」の方針に沿った取り組みとして、全国各地で同様のイベントが開催されていますが、株州市の取り組みは特に住宅建材分野に焦点を当てている点が特徴的です。

博覧会の規模と参加企業──300社以上が集結

今回の博覧会には、株州市の万宝龍工業ビジネス地区を中心に、建材および家具ブランドの販売業者300社以上が参加しています。この数字は、地方都市としては非常に大規模な参加企業数であり、中国の建材市場の裾野の広さと産業集積の厚みを示しています。

参加企業は、以下のような多様なカテゴリーにまたがっています。

キッチン・バスルーム関連
システムキッチン、浴室設備、水栓金具、換気設備など、水回り設備の総合メーカーや販売業者が多数参加しています。中国では近年、住宅の質的向上に伴い、キッチンやバスルームのリフォーム需要が急増しており、この分野は建材市場の中でも特に成長が著しい分野です。

ソフト装飾(软装)
カーテン、カーペット、壁紙、照明器具、装飾品など、いわゆる「ソフトファニシング」と呼ばれる内装仕上げ材や装飾品を扱う企業も多数参加しています。中国では、建物の構造体や基本的な内装(硬装:ハード装飾)と、家具や装飾品(软装:ソフト装飾)を明確に区別する考え方が一般的で、後者の市場規模は年々拡大しています。

家電製品
エアコン、冷蔵庫、洗濯機などの大型家電から、空気清浄機、除湿機などの生活家電まで、幅広い家電メーカーが参加しています。建材博覧会に家電メーカーが参加するのは、新築やリフォーム時に家電も同時に購入する消費者が多いためです。

建築資材
フローリング材、タイル、壁材、建具、断熱材など、基本的な建築資材を扱う企業も多数参加しています。これらは住宅建設の基礎となる重要な資材であり、品質と価格のバランスが重視されます。

「以旧換新」政策──古いものから新しいものへの買い替え促進

今回の博覧会の大きな特徴の一つが、「以旧換新(古いものから新しいものへ)」という買い替え促進政策です。イベント期間中の2024年6月から10月まで、キッチンとバスルーム設備、ソフト装飾品、電化製品を対象に、下取り補助金制度が実施されます。

政策の背景

この「以旧換新」政策は、中国政府が国家レベルで推進している消費刺激策の一環です。背景には以下のような経済的・社会的要因があります。

経済成長の鈍化
中国経済は長年にわたり高度成長を続けてきましたが、近年は成長率が鈍化しています。特に不動産市場の低迷により、関連する建材・家具市場も影響を受けています。政府は内需拡大による経済活性化を重視しており、消費促進策を強化しています。

既存住宅のリフォーム需要
中国では2000年代から2010年代にかけて大量の住宅が建設されました。これらの住宅が築10年から20年を迎え、リフォーム需要が高まっています。古い設備を新しいものに交換することで、住環境の改善と消費の拡大を同時に実現しようとしています。

環境保護と省エネルギー
古い家電や設備は、新しいものと比較してエネルギー効率が低く、環境負荷も大きいのが実態です。買い替えを促進することで、省エネルギーと環境保護を推進する狙いもあります。

補助金制度の仕組み

具体的な補助金の内容は製品カテゴリーによって異なりますが、一般的には購入価格の10〜20%程度が補助される仕組みとなっています。古い製品を引き取ってもらい、新しい製品を購入する際に、補助金が適用されます。

この制度により、消費者は通常よりも有利な条件で新しい製品を購入できるため、買い替えのハードルが下がります。同時に、メーカーや販売業者にとっては販売機会の拡大につながります。

7月の本格開催──さらなる盛り上がりへ

開幕式が6月30日に行われた後、本格的な博覧会は7月12日から14日の3日間にわたって開催されます。この期間中、展示会場では以下のような多彩なイベントが予定されています。

製品展示とデモンストレーション
最新の建材製品、家具、家電が一堂に展示され、実際に触れて確認できます。キッチンやバスルームのモデルルームも設置され、リフォーム後のイメージを具体的に掴むことができます。

専門家によるセミナー
インテリアデザイナー、建築家、リフォーム業者などの専門家が、住宅のリフォーム計画、インテリアコーディネート、省エネリフォームなどをテーマにセミナーを開催します。

特別価格販売
博覧会期間中限定の特別価格や、セット販売による割引など、消費者にとって魅力的な販売促進活動が展開されます。

抽選会やプレゼント企画
来場者を対象とした抽選会や、購入者へのプレゼント企画など、集客と購買意欲を高めるためのイベントも多数用意されています。

株州市の住宅建材産業発展戦略

報道によれば、近年、株州市は住宅建材産業の発展を市の重要な経済戦略として位置づけており、この産業を「変革、アップグレード、革新的発展」の重要分野として扱っています。

産業政策の方向性

産業チェーンのハイエンド化
単純な製造や販売だけでなく、デザイン、研究開発、ブランド構築、アフターサービスなど、付加価値の高い分野へと産業を高度化させる方針です。

産業の統合的発展
建材、家具、家電、インテリアデザイン、リフォーム施工など、関連する産業を統合的に発展させ、相乗効果を生み出す戦略です。

デジタル化の推進
オンライン販売、バーチャルショールーム、AIによるデザイン提案など、デジタル技術を活用した新しいビジネスモデルの構築を推進しています。

日本企業への示唆──中国建材市場の機会とリスク

この株州市の博覧会から読み取れる中国建材市場の動向は、日本企業にとって重要な示唆を含んでいます。

市場機会

リフォーム市場の拡大
中国では新築住宅市場が減速する一方、既存住宅のリフォーム市場が急速に拡大しています。品質と機能性に優れた日本製建材や設備機器への需要は今後も増加する可能性があります。

高品質製品への需要
中国の中間層が拡大し、より高品質な住環境を求める消費者が増えています。価格だけでなく、品質、デザイン、機能性を重視する層に対して、日本製品は競争力を持っています。

環境配慮型製品の需要
省エネルギー、環境保護への意識が高まる中、これらの性能に優れた日本製品は評価される可能性があります。

留意すべきリスク

価格競争の激しさ
中国国内メーカーの技術力向上により、価格競争は非常に厳しくなっています。単純な価格勝負では日本製品は不利です。

政府の産業政策
中国政府は自国産業の育成を重視しており、外国製品に対する規制や、国内製品優遇政策が実施される可能性があります。

市場の地域差
中国は広大で、地域によって消費者の嗜好、購買力、商習慣が大きく異なります。全国一律の戦略ではなく、地域ごとのきめ細かな対応が必要です。

まとめ──変化する中国建材市場への対応

2024年株州住宅建材博覧会は、中国の地方都市における建材市場の現状と今後の方向性を示す重要なイベントです。「消費促進」「買い替え支援」「産業高度化」というキーワードは、中国政府の経済政策の方向性を明確に示しています。

日本企業にとって、中国建材市場は依然として大きな機会を提供していますが、市場環境は急速に変化しています。現地の動向を注視し、適切な戦略を立てることが成功の鍵となるでしょう。

当社HONG KONG JCBO LIMITEDは、中国建材市場の最新動向を常に把握し、日本企業の皆様に有益な情報とサポートを提供してまいります。中国建材市場への進出やビジネス展開にご関心のある企業様は、ぜひお気軽にご相談ください。


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