
中国建材・家具OEMでは「サンプルは完璧だったのに量産品が違う」というトラブルが起きる。原因の多くは、サンプルと量産で材料、設備、担当工程が変わっていることにある。営業用サンプルを専門部署が丁寧に製作し、量産は別ラインで行う工場もあるため、サンプル承認時に量産再現性を確認する必要がある。
承認サンプルはゴールデンサンプルとして管理し、工場と日本側が同じ基準を共有する。色、艶、木目、金物、寸法だけでなく、使用材料のメーカーと型番を記録する。色板や生地など小さな材料サンプルは双方で保管すると量産検品時に比較できる。
図面管理も同様に重要だ。試作後に寸法を変更した場合、旧図面が工場内に残っていると量産時に混乱する。図面へRevision番号と日付を付け、最終承認版を一つにする。変更内容はチャットだけで伝えず、図面または変更表へ反映する。
量産開始時には最初の数台を初品検査する。100台完成してから確認するのではなく、最初の1〜5台で寸法、仕上げ、組立を確認し、問題がなければ残りを進める。この方法はホテル家具やチェーン店舗什器で特に有効である。
また承認サンプルを日本へ送るだけでなく、工場にも一台残すことを検討する。検品員が工場で実物比較できるため写真による色差判定より確実だ。品質管理は「不良を見つける」だけでなく、「何を良品とするかを双方で同じ状態にする」ことが基本である。サンプル、図面、材料表を一体管理することで、中国OEMのばらつきを大きく減らせる。



