
広州市住房和城郷建設局は2026年8月21日、「好房子」建設の第二次試点プロジェクト募集を公表した。対象は新築または建設中の商品住宅、保障性住宅、安置住宅で、7月に公表された「広州市好房子評価標準(試行)」を参照して基本級、一星級、二星級、三星級の建設等級を設定し、技術要求を施工図へ反映する仕組みである。中国の住宅政策が戸数や面積だけでなく居住品質へ重点を移していることが分かる。
評価標準が示す方向は、安全耐久、生活利便、全齢宜居、環境友好、快適・可変、グリーン低炭素、スマート高効率である。この考え方が普及すると、窓・ガラス、遮音材、断熱材、内装材、収納、キッチン、浴室、照明、センサー、スマート設備など幅広い製品で性能競争が強まる可能性がある。日本の住宅会社や建材商社にとっては、中国メーカーがどの性能分野へ研究開発費を振り向けているかを見る指標になる。
一方、中国の住宅市場そのものは縮小している。国家統計局によると1~7月の住宅投資は前年同期比19.1%減、新規住宅着工面積は24.6%減、住宅竣工面積は25.5%減だった。量が減る中で品質要求が上がれば、価格だけで競争するメーカーと性能資料・設計提案まで提供するメーカーの差が広がる。日本側には後者を見つける機会が生まれる。
例えば中国製の収納やキッチンキャビネットを日本住宅へ採用する場合、外観寸法だけでなく板材、接着剤、表面仕上げ、耐水性、金物寿命、ホルムアルデヒド関係資料を確認する。窓では熱性能だけでなく日本の風圧、雨水、施工納まり、防火設備該当性などを確認する必要がある。スマート設備では通信方式やクラウドサービスが日本で継続利用できるかも重要だ。
「中国の高品質住宅向け製品だから日本でも高品質」という判断はできないが、中国メーカーが性能開発を進めることで選択肢が増えることは日本の調達側に有利である。今後は展示会でデザインを見るだけでなく、試験成績、材料構成、耐久試験、環境性能、交換部品を要求し、日本仕様との差分を設計段階で洗い出すことが住宅建材調達の基本になる。



