
中国国家市場監督管理総局は、グリーン建材認証製品による2026年の売上規模が年末までに3000億元を突破するとの見通しを示している。2026年6月末時点の認証企業は5725社、有効証書は1万1094件で、上期の関連売上は約1300億元、前年同期比10%超増加した。認証対象には建築用ドア・窓、石材などが含まれ、政府調達や農村部の建設にも利用が広がっている。
日本の建材メーカー、商社、設計事務所にとって、この市場拡大は中国から新しい環境配慮型材料を探す機会を増やす。再生原料を利用したパネル、低環境負荷の表面材、省資源型の石材・セラミック、竹など、中国メーカーが国内市場向けに開発した製品を日本向けへ転用できる可能性がある。ただし「グリーン」という商品説明だけで環境性能を評価するのは危険である。
調達時には、何をもって環境性能を主張しているのかを分解する必要がある。再生材含有率なのか、製造時のエネルギーなのか、VOCなのか、耐久性なのか、リサイクル可能性なのかによって評価資料は異なる。メーカーには認証証書だけでなく、対象製品、評価基準、試験報告書、原材料情報を提出させる。日本の施主へ環境性能を説明する場合は、中国認証の名称をそのまま日本の制度に置き換えず、確認できる事実だけを表示することが重要である。
さらに環境建材は複合材料が多く、輸入時のHS分類や建築基準法上の扱いが分かりにくい。例えば木粉と樹脂の複合材、鉱物と樹脂を組み合わせたパネル、再生繊維を使用した吸音材などは、商品名だけでは分類を決められない。材料構成比、製造方法、用途を取得し、必要に応じて税関の事前教示を利用することが望ましい。
中国のグリーン建材市場拡大は、安価な代替品を探すというより、新素材の供給基地として中国を見る契機になる。ただし日本市場で採用するには、環境認証、法規適合、品質安定性、輸送効率、施工性を総合評価しなければならない。新素材ほど小規模な試験採用から始め、実際の施工・運用データを蓄積してから大型案件へ展開する方法が現実的である。

