
中国の緑色建材市場が、単なる環境PRではなく公共建築を含む実需市場へ広がっている。中国国家市場監督管理総局が2026年8月に公表した情報によると、政府調達による緑色建材採用政策は101都市に広がり、1080件の政府調達工程で実施され、緑色建材の調達総額は3800億元に達したとしている。
さらに2026年6月末時点で緑色建材認証取得企業は5725社、有効証書は1万1094件。認証製品による売上高は約1300億元で前年同期比10%超増加した。政府需要が明確になれば、メーカー側も低VOC、断熱、省エネルギー、再生原料、製造時の環境負荷低減などを製品開発へ組み込みやすくなる。
日本企業が注目すべき理由は、中国の環境建材をそのまま日本へ採用できるからではない。中国国内で「環境性能を資料化できるメーカー」が増えることに意味がある。日本のホテル、オフィス、商業施設でも環境配慮型材料を求める案件が増える中、原材料、製造工程、試験データを提示できる中国工場は調達候補になりやすい。
工場選定では「环保材料」という営業表現だけではなく、具体的な認証名称、証書番号、対象製品、認証機関、有効期限を確認する。さらにVOC、ホルムアルデヒド、再生材比率など必要な性能について個別の試験報告書を要求する。認証証書の対象工場と実際の製造工場が同じかも確認したい。グループ企業の別工場の証書を営業資料に掲載している場合、発注品が認証対象とは限らないからだ。
湖北省でも8月25日、第12次となる緑色建材製品普及目録を公告しており、中央制度だけでなく地方政府レベルでも普及が続いている。中国市場では今後、価格だけでなく認証や環境性能が建材メーカーの競争条件になる可能性が高い。
日本の設計・調達担当者にとって、中国の緑色建材政策は新素材探索のデータベースとして利用価値がある。ただし採用時には、日本法規、要求性能、施工条件を別途確認するという原則を崩してはならない。
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