
中国の家具・建材調達では、展示会に行かなくても1688やAlibaba.comなどから大量の候補企業を探せるようになった。既製家具、照明、タイル、金物だけでなく、図面を送れば造作家具や店舗什器まで見積が返ってくる。しかしオンライン調達で最も危険なのは、画面上の「メーカー」と実際に製造する企業が同一とは限らないことだ。貿易会社、販売会社、工場の営業子会社、複数工場の商品を扱う事業者が同じ市場に並んでいるため、最安値だけで選定すると量産段階で管理不能になりやすい。
一次選考では会社の正式名称、統一社会信用コード、所在地、設立年、主要製品を確認し、見積書と銀行口座の名義も照合する。次に「自社工程」を質問する。木製家具なら木取り、NC加工、塗装、金物取付、梱包のどこまでを自社で行い、石材、ガラス、金属加工をどこへ外注するかを明確にする。OEM案件では、完成品の工場だけを見ても品質は管理できない。主要外注先が変わると色や寸法、納期が変わるためである。
オンライン掲載価格にも注意したい。表示価格は最小仕様、大量数量、EXW条件など特定条件を前提とすることがあり、日本までの実際の仕入原価ではない。見積依頼では製品単価に加え、MOQ、金型・試作費、梱包費、輸出梱包、FOB港、製作日数、梱包後CBM、総重量を同じ書式で回答させる。これにより複数社を同じ条件で比較できる。家具や什器はCBMが物流費を大きく左右するため、単価が5%安くても梱包容積が20%大きければ総原価が逆転する場合がある。
候補が絞れたら、サンプル発注、ビデオ工場確認、現地監査の順に審査を深める。初回から100台を注文するより、1台のサンプルで図面理解、連絡速度、梱包、修正対応を確認する方が合理的だ。中国民法典でも売買契約の品質、包装、検査基準などを契約内容として定める考え方が明示されている。B2Bプラットフォームは優秀な検索装置だが、品質保証装置ではない。オンラインで候補を大量に集め、オフラインの確認で数社へ絞り込む。この二段階方式が、中国OEM調達で最も再現性の高い方法である。
このページから、次の情報へ
製品・事例・専門記事・他サイトを行き止まりなくたどれます。
この記事に関連する専門サイト
飲食・建材・家具・中国工場・貿易の専門サイトを相互に連携しています。



