
中国のオンライン調達ではAlibaba.comと1688.comが代表的だが、日本企業が家具や建材を探す場合、両者を同じ感覚で使うべきではない。Alibaba Groupによれば1688は中国国内向けの総合卸売市場として発展し、2024年度には100万を超える有料会員を抱える。一方Alibaba.comは国際B2B取引を前提とし、輸出対応サプライヤー、Trade Assurance、決済、物流などを組み合わせている。
建材・家具調達で最も避けたいのは、検索結果の最安価格を工場価格と考えることだ。表示価格はMOQ、材料、サイズ、仕上げ条件が異なる場合が多く、OEM案件では参考値にすぎない。まず候補企業がメーカーなのか商社なのか、工場所在地、主要設備、従業員、輸出経験、主要市場を確認する。Alibaba.comではVerified Supplierなどの情報を確認できるが、認証表示だけで品質を保証できるわけではない。
次に同じRFQを複数社へ送る。例えばホテルのサイドテーブルなら、寸法、数量、基材、突板、塗装色、金物、梱包、納期を共通条件にしなければ価格比較にならない。Alibaba.com自身も詳細なPurchase Order、サンプル、製造モニタリング、検品を推奨している。Trade Assuranceを利用する場合は品質基準と出荷日をオンライン注文に明確に記載し、プラットフォーム上の通信記録を残すことが重要である。
1688は中国国内価格や部材メーカーを調べるのに有効だ。完成家具だけでなく、丁番、取手、脚、LED、化粧板などを検索すると、中国工場がどのような部材を調達しているかを把握できる。ただし国内販売前提の店舗では輸出書類、外国語対応、海外決済、輸出梱包を自社で行えないケースがあるため、中国側の調達会社や輸出主体が必要になることがある。
最も実務的な使い方は、オンラインで候補を広く探し、サンプル、工場監査、試作、検品によって絞り込む方法だ。B2Bサイトは「工場を見つける入口」であって、品質保証そのものではない。価格検索とサプライヤー評価を分けて考えることが、中国建材・家具OEM成功の基本となる。



