
上海、寧波、深圳、広州周辺、青島などから日本へ家具・建材を輸入する際、物流設計の基本はLCLとFCLの使い分けである。少量ならLCLが安いと思われがちだが、家具や大判建材では必ずしもそうならない。LCLには混載倉庫への搬入、仕分け、CFS関連費用などがあり、容積が増えるほどFCLとの差が縮まる。さらに積み替え回数が増えるため、家具の角潰れや石材・ガラスの破損リスクも考慮する必要がある。
FCLでは20GP、40GP、40HQなどを使い分ける。重量物の石材やタイルはコンテナ容積より重量制限が先に問題になることがあり、軽量で嵩張るソファ、椅子、造作家具は40HQの容積を活用しやすい。したがって「40HQの運賃が20GPの約何倍か」という比較だけでは不十分で、製品一個当たりの梱包容積と積載可能数量から物流原価を計算する必要がある。
店舗・ホテル案件では納期も重要だ。複数工場の商品を一つのコンテナへまとめる場合、最後に完成する工場を待つことで全体が遅れる可能性がある。逆に工場ごとにLCLで発送すると日本側の通関・配送回数が増える。工程表には製造完了日だけでなく、中国倉庫搬入、バンニング、船積み、到着、通関、デバンニング、現場配送まで入れるべきである。
運賃記事で特定航路の金額を比較する場合は、基準日、POL、POD、20GP・40GP・40HQの別、海上運賃に含まれる費用範囲を必ず揃える必要がある。スポットレートは船社、フォワーダー、契約量、時期で変わるため、基準の異なる見積金額を市場相場として断定するのは危険だ。日本側THC、D/O、CFS、通関、ドレージなど海上運賃以外の費用も確認する。
建材物流で最も効果が大きいのは運賃交渉より梱包改善の場合もある。椅子をスタッキングする、家具をノックダウン化する、不要な空間を減らすだけでコンテナ本数が変わることがある。日本企業は商品単価と物流を別部署で決めるのではなく、設計段階から梱包寸法と積載効率を確認したい。中国調達の総原価はFOB価格ではなく、日本の現場へ無傷で予定日に届くまでの費用で評価するべきである。




