
中国から日本への家具・建材輸送を計画する際、スポット見積だけで市場を判断するのは危険である。上海航運交易所が公表した2026年9月4日の中国輸出コンテナ運賃指数CCFIでは、日本航路指数は944.06となり、8月28日の951.76から0.8%低下した。中国輸出全体の総合指数は1837.01で前週比0.2%上昇しており、日本航路と世界主要航路では異なる動きを示している。
CCFIは個別の20GP、40GP、40HQの見積金額そのものではなく、市況を見る指標として利用するのが適切である。実際の中国発日本向け見積では、海上運賃のほか中国側THC、書類費、VGM、通関、トラック、日本側THC、D/O、通関、配送など複数費用が発生する。家具のように容積を使う貨物では40HQ、石材・タイルのように重量が先に制限へ達する貨物では20GPが適する場合があり、単純に大きなコンテナほど得とは限らない。
運賃と同時に確認したいのが港湾オペレーションである。Maerskの2026年8月アジア太平洋市場更新では、上海港の船舶待機時間を3日超のカテゴリーとして掲載し、寧波、塩田、蛇口などでは1~3日の待機を示していた。台風シーズンには港の一時閉鎖やスケジュール変更も起こり得るため、ホテル開業や店舗オープンに合わせた貨物ではETDだけでなく到着後のバッファーを確保したい。
FCLとLCLの選択も重要だ。少量ならLCLが合理的だが、木製家具や塗装品では混載貨物との接触、積み替え、倉庫作業が増え、破損リスクが高くなる。一定容積を超えればFCLに切り替え、工場でコンテナへ直接積み込む方が安全な場合がある。
日本企業は海上運賃を商品原価の最後に確認するのではなく、設計段階から梱包寸法と積載効率を計算すべきだ。家具の脚を脱着式にするだけで積載数が増えることもある。物流費は運送会社だけの問題ではなく、製品設計と梱包設計によって削減できるコストである。





