
中国国家統計局が公表した2026年8月の製造業PMIは49.8となり、7月の49.2から0.6ポイント上昇した。50をわずかに下回るものの、構成指数では生産50.4、新規受注50.6、購買量50.5と拡張領域へ戻っている。調査対象21業種のうち16業種でPMIが前月より上昇したことも、製造現場の景況感が広い範囲で改善したことを示す。一方、中型企業PMIは49.4、小型企業は47.9であり、企業規模による差は残っている。
日本の建材輸入企業にとって重要なのは、同じ中国工場でも大手と中小で受注環境、資金力、原材料在庫、納期管理能力が異なる点である。特注家具、店舗什器、照明、金物、タイルなどは中小メーカーへの外注工程が多く、契約先が大企業でも実際の加工が別工場というケースがある。サプライヤー審査では会社規模だけでなく、主要工程の内製率と外注先を確認する必要がある。
8月は原材料在庫指数が48.1で、在庫量の減少傾向が続いた。その一方で主要原材料購入価格指数は56.6まで上昇している。これは発注増加局面で一部メーカーが材料調達を急いだ場合、材料価格や調達期間が製品価格へ波及する可能性を示す。造作家具なら板材、突板、金物、塗料、梱包材、石材天板などを分解して見積条件を確認すると価格変動の原因を把握しやすい。
日本側では、サンプル承認から量産発注まで時間が空く案件ほど注意が必要だ。ホテルや大型店舗では設計変更が続き、最初の見積から量産まで数カ月かかることもある。見積時に材料単価、為替前提、価格有効期限、再見積条件を明文化し、量産前にBOMを再確認する。PMI改善局面では単純な値下げ交渉より、材料確保、製造枠確保、分納条件まで含めた総コスト管理が重要になる。



