
中国国家統計局が8月31日に公表した2026年8月の製造業PMIは49.8となり、前月から0.6ポイント上昇した。50を下回るため製造業全体では依然として収縮圏だが、調査対象21業種のうち16業種でPMIが前月から上昇した。生産指数は50.4、新規受注指数は50.6と、ともに50を上回っている。
建材・インテリア関連で注目したいのは、電気機械器材やコンピューター・通信電子設備などの業種で、生産指数と新規受注指数がともに53を上回った点である。中国から照明、スマートホーム機器、電動カーテン、制御機器などを調達する日本企業にとって、関連製造業の受注回復は生産能力と納期に影響する可能性がある。
一方、化学原料・化学製品や鉄鋼関連の一部では生産・新規受注指数が50を下回った。つまり中国製造業を一つの景気指標だけで判断するのではなく、調達品目ごとに需給を見る必要がある。家具工場が空いていても、家具に組み込む電装品メーカーの納期が伸びれば完成品の出荷は遅れる。ホテル家具やスマート什器ではサブサプライヤーの納期も確認したい。
さらに8月は主要原材料購進価格指数が56.6へ上昇し、出荷価格指数も50.4となった。原材料コスト上昇圧力が見られるため、製造業PMI改善を「工場が忙しくなった」だけで読むのでは不十分である。日本企業は見積有効期限、材料価格変動、部品納期を確認し、量産前に主要材料を確保させるなどの対策を取るべきだ。PMIは個別工場の状態を直接示すものではないが、価格・納期交渉の背景を理解する指標として利用価値がある。



