
中国国家統計局が9月4日に公表した2026年8月下旬の流通分野重要生産資料価格によると、調査対象50品目のうち34品目が8月中旬比で上昇、14品目が下落、2品目が横ばいとなった。建築・内装に関係する品目を見ると、直径20ミリのHRB400E鉄筋は1トン3130.3元で2.2%上昇、普通中板は3526.9元で1.3%上昇、熱延普通鋼板コイルは3326.4元で1.9%上昇した。一方、A00アルミ地金は23835.7元で0.5%下落した。
非金属系では普通ポルトランドセメントP.O42.5バルクが1トン248.7元で0.2%下落、5・6ミリのフロート板ガラスは1074.1元で1.0%下落した。つまり「中国建材価格」という一つの指数で調達判断するのは適切ではなく、鋼材、アルミ、ガラス、セメントなどで方向が分かれている。店舗什器やホテル家具は、木質ボードに加えて鋼製フレーム、アルミ型材、ガラス、金物を使うため、この違いが完成品原価に反映される。
例えばガラス間仕切りやショーケースでは板ガラス価格が下がっても、ステンレス枠、アルミフレーム、加工、強化処理、梱包費が上昇すればFOB価格は下がらない。レストランのカウンターや厨房周辺什器も同様で、ステンレスや鋼材の比率が高い製品は木製家具とは異なる値動きをする。石材やタイルについても原料価格だけでなく焼成エネルギー、研磨、木箱、内陸輸送の影響が大きい。
日本企業が中国工場と価格交渉する際は、完成品単価の値下げ要求だけではなく、BOMに近い材料構成を確認する方が合理的だ。大型造作家具案件なら、木質材料、金属、ガラス、金物、塗装、梱包を分けて価格変動要因を聞く。見積比較時には同じ図面でも材料厚、表面処理、ガラス仕様、金物メーカーが一致しているかを確認する必要がある。
国家統計局の価格は中国全国の流通分野を対象とする市場指標であり、個別工場の購入価格そのものではない。しかし、工場から「原材料が上がった」と説明された際の検証材料になる。日本の設計・施工会社にとっては、発注予定品の主要材料を特定し、その相場を継続して追うことが中国調達の価格管理精度を高める。



