
中国から家具、建材、部品を輸入する際、RCEPを利用して関税負担を軽減できる品目がある。しかし「中国で購入した商品だからRCEP対象」と考えるのは誤りである。EPA税率を適用するには、対象品目が協定上の原産品であり、品目別原産地規則などの条件を満たし、輸入申告時に必要な手続きを行う必要がある。
建材では原材料を第三国から調達して中国で加工する製品が多い。家具なら木材、金物、張地、フォーム、石材などが複数国由来となる場合がある。照明でもLED、ドライバー、金属部品などサプライチェーンが複雑である。そのため「Made in China」の表示とRCEP上の中国原産資格は同じ概念ではない。
まず日本税関の最新実行関税率表で通常税率とRCEP中国税率を比較し、RCEP利用による効果があるか確認する。もともと無税の品目では原産地証明を取得しても関税メリットがない場合がある。一方、税率差がある品目を継続輸入するなら、メーカーへ原産材料情報を確認し、必要書類を安定して取得できる体制を作る価値が高い。
実務では発注前にHS分類を確定し、そのHSについて品目別原産地規則を確認する。その後、中国側サプライヤーが必要な原産地情報を準備できるかを確認し、船積み書類と輸入申告を整合させる。価格交渉の最後にRCEPを検討するのでは遅い場合がある。日本の建材輸入企業は「HS分類→通常税率→RCEP税率→原産地規則→証明手続」の順で確認し、関税削減額と事務コストを比較して利用判断することが重要である。





