中国製品の調達・輸入・国際物流をワンストップで支援日本語 | 中文 | English
HOME / 通関・関税

中国建材輸入でRCEPを使う前に知るべき原産地証明、輸入者自己申告の実務

2026年9月15日 通関・関税
中国建材輸入でRCEPを使う前に知るべき原産地証明、輸入者自己申告の実務

中国からタイル、装飾材、部品などを輸入するとき、「RCEPだから関税が安くなる」と理解していても、実際の輸入申告で必要な原産地手続まで準備できていないケースは少なくない。RCEP税率を利用するには、対象商品が協定上の原産品であり、品目ごとの原産地規則を満たしたうえで、必要な証明手続きを行う必要がある。

日本税関はRCEPの日本輸入時に利用できる原産地証明制度として、輸入者自己申告制度、一定条件での輸出者・生産者による自己申告、認定輸出者制度、第三者証明制度を案内している。特に日本への輸入では輸入者自己申告制度を利用できる点が実務上重要である。ただし、輸入者が「中国製だと思う」と申告すればよい制度ではない。貨物が原産品であることについて十分な情報を持つ場合に限り利用できる。

輸入者自己申告では原産品申告書に加え、原産品であることを説明する資料が必要になる。税関は原産品申告明細書や、契約書、価格表、総部品表、製造工程表など関係資料を例示している。つまりOEM製品で複数国の材料を使用している場合、完成品を中国工場で組み立てただけでは原産性を判断できない可能性がある。

さらにRCEPでは「RCEP原産国」という概念があり、品目や材料構成によって輸出国と原産国が必ずしも同じとは限らない。税率差がある品目では特に注意が必要だ。発注前にHSコードを確定し、品目別原産地規則と適用税率を確認することが基本となる。

例えば陶磁製タイルの第69.07項では、2026年の日本の輸入税率表にRCEP中国向け税率が設定されている細分類がある。一方、家具第94.03項のように一般税率段階から無税となっている品目では、RCEP手続きを行っても関税面のメリットが生じないケースがある。すべての商品で原産地証明を取得すれば得になるわけではない。

日本の輸入会社は、見積段階でHSコード、通常税率、RCEP税率、原産地規則、証明取得コストを並べるべきだ。関税差が小さい商品に複雑な証明作業を行うより、税率差が大きく継続輸入する商品へ管理を集中する方が合理的な場合もある。

RCEPは「書類を取れば安くなる制度」ではなく、原産地とサプライチェーンを証明して初めて使える制度である。中国工場との契約時から必要資料の提供義務を決めておくことが、輸入時の関税メリットを確実にする。

中国調達・OEM・国際物流のご相談

工場探索、見積比較、サンプル、検品、契約、コンテナ輸送、通関、日本国内納品まで案件ごとに対応します。

お問い合わせはこちら →