
国土交通省は2026年9月11日、「建築基準法施行令の一部を改正する政令」が閣議決定されたと発表した。今回の改正は、建築資材の供給環境の変化や技術的知見の蓄積を踏まえ、安全性を確保しながら建築規制を合理化するもので、型式適合認定制度、採光規制、防火・避難規制、用途地域における危険物の総量規制などが対象となる。
中国から建材を輸入する事業者にとって重要なのは、「海外製だから特別」という考え方ではなく、日本国内の建築物へ組み込む以上、使用場所に適用される最新の建築規制を確認する必要がある点である。内装材、ドア、窓、ガラス、断熱材などは商品単体の性能だけでなく、壁や天井などの構成、施工方法、使用する建物用途によって要求条件が変わる。
特に防火関連製品では、中国メーカーが提示する試験報告書をそのまま日本の大臣認定と同一視してはいけない。国土交通省の構造方法等の認定制度では、防耐火構造、防火材料、防火設備などについて認定情報が公開されている。認定品を採用する場合には、認定番号だけでなく、認定された仕様と実際に輸入する製品の材料、厚さ、構成、施工条件が一致するかを確認する必要がある。
2026年には既存の防火材料認定に関する取扱い情報も更新されている。輸入会社が過去の案件で使った資料をそのまま次の案件へ転用すると、最新情報と一致しない可能性がある。案件ごとに国土交通省の公開情報や設計者、確認検査機関等を通じて確認する運用が必要だ。
また、中国製木質内装材や造り付け家具ではホルムアルデヒド規制も別途考える必要がある。国土交通省は告示対象建築材料を使用した造り付け家具やキッチンキャビネット等も規制対象となり得ることを示している。防火性能を満たしていても、室内環境関連の条件が自動的に満たされるわけではない。
日本企業が中国建材を採用する際は、商品選定→日本側法規確認→要求性能確定→中国工場への仕様提示→証明資料確認→量産という順番が安全である。商品を先に大量発注し、輸入後に「日本で使えるか」を確認する順序では遅い。
中国には意匠性の高い建材が多数存在する。日本の規制を障害として考えるのではなく、設計初期に法規条件を明確化し、その範囲内で中国メーカーの製造力を活用することが、輸入建材を商業施設やホテルで安定採用する最も現実的な方法である。
このページから、次の情報へ
製品・事例・専門記事・他サイトを行き止まりなくたどれます。
この記事に関連する専門サイト
飲食・建材・家具・中国工場・貿易の専門サイトを相互に連携しています。




