
中国製タイルや石材を日本の店舗、ホテル、住宅に採用する場合、工場が提示する1平方メートル当たりの単価だけで国内製品と比較すると判断を誤りやすい。タイル、天然石、人造石は重量物であり、海上運賃だけでなく中国国内輸送、木箱・パレット、コンテナへの積み込み、日本側港湾費、通関、デバンニング、現場配送まで含めて着地原価を計算する必要がある。特に石材は重量制限によってコンテナの容積を使い切る前に積載限界へ達することがある。
発注時には製品寸法、厚さ、1枚重量、1箱当たり枚数、パレット数、総重量、梱包後寸法を工場から取得する。これを基に20GP、40GPなどの選択をフォワーダーと検討する。40フィートの方が容積単価は有利でも、重量物では必ずしも最適とは限らない。LCLの場合も重量・容積による課金条件と、日本到着後のCFS関連費用を確認したい。大型案件ではタイルと軽量な家具・内装材を同じ調達計画に入れ、積載方法を検討する余地もあるが、破損リスクを考慮する必要がある。
品質面では色調、寸法、反り、表面傷、欠け、ロット差を確認する。天然石では柄が一枚ごとに異なるため、小片サンプルだけで全量を承認するのは危険だ。必要に応じてスラブ写真や仮並べ状態を確認し、施工面の見え方まで管理する。タイルでは同一品番でも生産ロットが変わると色調差が出る可能性があるため、必要数量に施工ロスと将来補修分を加え、できるだけ同一ロットで確保することが望ましい。
税関分類についても材質と加工状態でHS番号が変わるため、「タイル」「石材」という商品名だけで税率を判断してはいけない。陶磁製タイルと天然石では分類する類そのものが異なる。発注前に材質、製法、用途、加工状態を整理し、必要なら税関の事前教示制度を利用する。中国調達の価格メリットはFOB単価ではなく、日本の現場に破損なく必要数量が届いた時点の1㎡当たり総コストで評価することが、建築実務では最も重要である。




