
中国から床・壁用タイルを輸入する場合、HSコード第69.07項の理解が重要になる。日本税関の2026年8月版実行関税率表では、陶磁製の舗装用品、炉用または壁用タイル、モザイクなどが69.07に分類される。一般的なタイルは吸水率によって分類が分かれ、6907.21は吸水率0.5%以下、6907.22は0.5%超10%以下、6907.23は10%超となっている。基本税率として1.7%が表示される一方、EPA欄には協定ごとの税率が設定されているため、実際の適用税率は原産地や条件を確認する必要がある。
日本の設計者にとって吸水率はHS分類だけの問題ではない。床、壁、屋外、水回りなど使用場所に応じて材料性能を判断する基本情報でもある。中国メーカーの商品カタログで「porcelain tile」「ceramic tile」と表記されていても、輸入申告では商品名だけでなく実際の材質・性能に基づいて分類する。メーカーから試験データを取得し、吸水率を仕様書へ記録しておくことが望ましい。
タイル輸入で発生しやすい問題は色差、寸法差、反り、角欠けである。展示会サンプルだけを基準に量産すると、焼成ロットによる色差が施工時に判明する場合がある。発注時には色番号だけでなくロットを管理し、同一空間に施工する数量を同じ生産ロットから確保する。予備数量も同時に輸入し、将来の補修用在庫を確保することが重要だ。
物流では重量にも注意する。タイルは容積より重量が先にコンテナ制限へ達しやすいため、40HQが常に有利とは限らない。木製パレットを使用する場合は梱包材のISPM15対応も確認する。輸入前にHS分類、関税、吸水率、梱包重量、パレット仕様を一つのチェックシートへまとめれば、設計、購買、物流、通関の情報を連携できる。



