
中国から店舗、ホテル、住宅向けLED照明を輸入する場合、通関と製品安全を別々に確認する必要がある。日本税関の2026年実行関税率表では照明器具は第94.05項に分類され、LED光源とともに専ら使用する天井・壁掛け照明9405.11、卓上・床置き照明9405.21、その他のLED照明9405.42など主要分類は関税無税となっている。一方、日本国内で販売・使用する際には製品仕様によって電気用品安全法の対象となる。
経済産業省の対象・非対象解釈例では、定格消費電力1W以上のLEDランプやLED電灯器具などが電気用品として示されている。中国工場がCCC、CEなど海外向け認証を持っていても、それだけで日本のPSE要求を満たすことにはならない。輸入事業者は製品が電安法のどの区分に該当するかを確認し、必要な手続きを行う必要がある。
店舗照明では意匠優先で中国メーカーへ特注するケースが多い。特にシャンデリア、ペンダント、間接照明では灯具、LEDドライバー、電源コード、端子など複数部品から構成されるため、外観図だけでは安全確認できない。工場には定格電圧、消費電力、電源装置型番、配線方式、使用部品一覧を提出させ、日本仕様を量産前に固定する。
またHSコードが9405で無税だからといって、輸入コストが小さいとは限らない。照明は破損防止のため梱包容積が大きくなりやすく、ガラスシェードや大型ペンダントでは商品価格より国際物流費の比率が高くなる場合がある。サンプル段階で梱包外寸を取得し、40HQに何台積載できるかを試算するとよい。中国照明の価格競争力を評価する際は、PSE対応費、検査費、予備部品、物流費まで含む着地原価で判断することが重要である。



