
中国から家具、タイル、照明、内装材を継続的に輸入する日本企業は、案件ごとに担当者の経験だけで進めるのではなく、標準的な調達工程を作ることで失敗を減らせる。第一段階は仕様確定、第二段階はサプライヤー検索、第三段階は企業審査、第四段階は見積比較である。Alibaba.com、1688、展示会など検索経路が違っても、その後の審査工程は共通化できる。
第五段階でHS分類と日本法規を確認する。家具、タイル、ガラス、照明などは分類が異なり、PSE、建築基準法、食品衛生法など品目別の確認が必要になる。HSが不明なら税関の事前教示を利用する。RCEPを利用する場合は税率と品目別原産地規則もこの段階で確認する。
第六段階はサンプル、第七段階は工場監査、第八段階は契約である。サンプルをゴールデンサンプルとして固定し、工場では材料倉庫、設備、QC、外注工程を確認する。契約書には図面、材料、金物、納期、検査、不良修正、材料代替、支払条件を紐付ける。単価だけを書いた注文書ではOEM品質を管理できない。
第九段階は量産管理、第十段階は出荷前検品とコンテナ積込確認。検品合格後に残金を支払い、出荷許可を出す運用が有効だ。木箱やパレットではISPM15も確認する。第十一段階は国際物流・通関で、インボイス、パッキングリスト、B/L、原産地関係資料、他法令資料を到着前に揃える。
第十二段階が日本現場での受入検査である。数量、破損、品番を確認し、中国側検品結果と照合する。不良があれば写真と箱番号を記録し、次回発注の改善へ戻す。この12段階を一方向の作業ではなく改善サイクルとして運用することが重要だ。
中国調達の競争力は「中国の商品が安い」ことだけではない。巨大な製造基盤から案件に合う工場を選び、日本の設計・法規・施工条件へ合わせられることにある。検索、契約、品質、物流、通関を一つの業務フローとして標準化できれば、店舗、ホテル、住宅の複数案件へ中国サプライチェーンを再利用できる。




