
2026中国建博会(上海)では全屋定制に加え、輸入衛浴、橱柜、スマートホーム、家電など住宅設備関連も展示対象となった。中国のキッチン・浴室設備メーカーはキャビネット、人工石カウンター、洗面ボウル、鏡、収納などを一体で製作できる企業が多く、日本のホテル、マンション、飲食店でも調達候補になる。
しかしキッチンや洗面台は家具として寸法が合うだけでは施工できない。給水、給湯、排水、電源、換気、壁下地との取り合いを日本側の設備図に合わせる必要がある。中国標準の排水位置やキャビネット寸法で量産すると、現場で配管を移動したり家具を切断したりすることになる。発注図には本体寸法だけでなく、給排水芯、コンセント、点検口、配管スペースを記載する。
人工石やセラミック天板ではシンク開口、混合水栓穴、コンロ開口を日本で採用する機器の実寸に合わせる。メーカーのカタログ寸法だけでなく施工図を確認し、数ミリのクリアランスまで決定してから加工することが重要だ。ホテル洗面台の場合、壁から壁までの寸法が各室で異なる可能性もあるため、現場実測後に製作寸法を確定する方法が安全である。
木質キャビネットではホルムアルデヒド規制も確認したい。国土交通省は、告示対象建築材料を使用した造り付け家具やキッチン・キャビネットもシックハウス規制の対象になることを示している。中国側の環境証明だけで判断せず、基材や接着剤を含め日本での扱いを確認する必要がある。
水回りでは漏水時の補修性も重要だ。扉や引き出しを外さなければ止水栓へアクセスできない設計は避け、点検口を確保する。蝶番、レール、水栓など交換部品の型番と予備品も記録する。
中国製キッチン・洗面台のメリットは寸法や仕上げを柔軟に指定できる点にある。日本で成功させるには「家具を輸入する」のではなく、「日本の設備施工に接続できる部材を中国で製作する」という考え方で図面と仕様を作ることが重要である。
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