
中国国家統計局の2026年1~8月不動産統計では、住宅新規着工面積が前年同期比25.4%減、住宅竣工面積も25.4%減となった。一方、住宅都市農村建設部のデータとして掲載された中古住宅取引ネット契約面積は5億4923万平方メートルで10.6%増えている。新築住宅を大量供給する市場から、既存ストックを売買し改修する市場への移行を考えるうえで注目すべき数字である。
住宅改修で使用される建材は、新築向けと要求が異なる。既存寸法に合わせる必要があるため、ドア、収納、キッチン、洗面台などではオーダー対応が重要になる。床材や壁材は短い施工期間が求められ、乾式施工や上張り対応商品が有利になる。設備交換では既存の給排水や電気位置を変更せず取り付けられる柔軟性が求められる。
中国工場から日本向け住宅建材を調達する場合にも、この改修対応能力は利用できる。例えば洗面化粧台や収納家具は、数ミリ単位で寸法を指定できる工場を選べば、マンションリフォームの特殊寸法へ対応しやすい。ただし中国の標準寸法や施工方法をそのまま日本へ持ち込むことはできない。給排水位置、電圧、コンセント、壁下地、取付金物などを日本仕様に変更する必要がある。
さらに住宅内で使用する合板、MDF、接着剤を使用した造作家具やキッチンキャビネットでは、日本の建築基準法に基づくホルムアルデヒド規制を確認しなければならない。中国側の環境規格や試験報告書が存在しても、それだけで日本のF☆☆☆☆等級として扱えるとは限らない。使用場所と材料の種類を設計段階で確認することが必要だ。
日本ではマンションやホテルの改修案件でも、既存寸法に合わせた少量オーダー建材の需要が大きい。中国メーカーが国内のリフォーム市場向けに強化している柔軟な生産能力は、日本向け調達にも応用できる。ただし価格だけで判断せず、日本法規、施工方法、補修部品、追加発注時の再現性まで含めて採用を決めることが重要になる。
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