
中国から店舗、ホテル、住宅用のタイルや石材を輸入する際、最初に確認すべきなのがHS分類である。日本の2026年輸入統計品目表では、陶磁製の舗装用品、壁用タイル、モザイクなどは第6907項、加工した建築用天然石やその製品は第6802項に分類される。市場では「大理石調タイル」「石材パネル」「セラミックスラブ」など意匠名で販売されることが多いが、商品名ではなく材質と製造方法で分類を判断する必要がある。
例えば天然大理石を切断・研磨した製品と、石目柄を印刷した磁器質タイルは外観が近くても税番が異なる。さらに複合パネルのように、天然石、アルミハニカム、樹脂など複数材料を組み合わせた製品は、単純に石材の税番へ入るとは限らない。大型案件では図面、材料構成、製造工程、写真を通関業者へ渡し、必要に応じて税関の事前教示を利用する方が安全である。
関税だけでなく、重量も調達コストを左右する。石材は商品単価が安くても重量が大きく、20GPでは容積を使い切る前にコンテナの重量制限へ達することがある。一方、タイルは梱包強度が不足すると輸送中に角欠け、割れが生じやすい。木箱、パレット、エッジ保護、箱内固定まで工場と仕様を決めておく必要がある。
天然石では色柄差も重要だ。採石ロットによって模様が大きく変わるため、サンプル一枚だけを基準にすると実物施工時の印象が異なることがある。ホテルロビーや店舗壁面など連続面に使用する場合は、工場で仮並べを行い、番号を振って梱包する方法が有効である。タイルについてもロット違いによる色差を避けるため、一案件分を同一生産ロットで確保したい。
中国からタイル・石材を輸入する実務では、単価よりも「税番、重量、破損、色差」の四点が重要になる。設計段階で材質を確定し、税番と物流条件を見積に反映させ、出荷前検品で数量・寸法・色・破損率を確認すれば、日本到着後の追加費用を大幅に抑えられる。
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