
中国からタイルや石材を輸入する際、最初に決めるべきなのは船便ではなくHS分類である。日本の実行関税率表では陶磁製品は第69類、加工した石材などは第68類に分類されるが、製品の材質、製造方法、加工状態によってさらに細かく分類される。例えば見た目が同じ大判床材でも、磁器質タイルと天然石では税番が異なり、輸入申告で必要となる商品説明も変わる。中国側工場が使うHSコードをそのまま日本輸入時に使えるとは限らない。
設計段階では「600角グレー」「大理石調」といった意匠情報しか共有されないことが多い。しかし通関担当者には、天然石か人工石か、陶磁器なら吸水性や成形方法、石材なら石種と加工状態など分類に必要な情報が求められる。輸入直前に確認を始めると、インボイス修正や税率再計算が発生する。大量発注するホテルや商業施設では、サンプル承認時に商品分類用のスペックシートも完成させておく方が安全だ。
タイル・石材は重量貨物であるため、商品単価だけでなく物流費が原価に与える影響も大きい。20フィートコンテナは容積を使い切る前に重量制限へ達することがあり、家具と同じ感覚で40HQを選べばよいとは限らない。木箱やパレットの重量も加わるため、工場から梱包後総重量と容積を取得し、フォワーダーに確認する必要がある。天然石は割れ防止の木枠梱包、タイルはパレット固定など梱包仕様を契約に入れる。
品質面では色差、ロット差、反り、寸法公差、欠け、表面仕上げを量産前に定義する。特に大判セラミックや天然石は、サンプル1枚の色を基準に全数量を要求すると現実的でない場合がある。許容する色幅を複数サンプルで承認する方法が有効だ。関税についてはRCEP適用の可否も品目別に確認するが、税率だけでなく中国原産資格と必要な原産地証明手続が前提になる。中国タイル・石材の調達では、デザイン選定、HS分類、梱包重量、ロット品質を同じ商品台帳で管理することが、輸入後のコスト超過と現場トラブルを防ぐ。
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