
中国から家具金物を輸入する際、完成家具と同じHSコードで処理できるとは限らない。日本税関の輸入統計品目表では、家具、戸、階段、窓などに使用する卑金属製取付具や支持具は第8302項に位置付けられ、ヒンジは8302.10、取付具付きキャスターは8302.20などに分類される。家具本体と金物を別々に輸入するホテル・店舗案件では特に注意が必要である。
中国の造作家具工場では、ヒンジ、スライドレール、ハンドル、キャスター、ブラケットを外部メーカーから購入して組み込むケースが多い。予備部品だけを別送する場合や、日本で組み立てるため金物を単独輸入する場合には、インボイス上も具体的な品名を記載した方がよい。「furniture accessories」のような包括的表現だけでは材質・用途が分かりにくく、分類確認に追加資料を求められる可能性がある。
品質面ではHSコードよりさらに細かな管理が必要だ。ヒンジなら開閉耐久、扉重量への適合、表面処理、ビス仕様、左右区分を確認する。ホテル客室や飲食店では使用頻度が住宅より高いことがあるため、サンプル家具だけでなく金物単体の仕様書を保管する。将来交換できるよう型番とメーカーを竣工資料に残しておくと維持管理しやすい。
コスト面でも家具金物は見落とされやすい。安価な本体価格を提示した工場が量産時に金物グレードを下げれば、短期的には問題がなくても使用開始後に故障が増える。見積書には「同等品」だけでなくメーカー、型番または最低性能を記載し、変更時には日本側承認を必要とする条件を設けたい。家具調達では木材と仕上げだけでなく、金物を独立した品質管理対象として扱うことが重要である。



