
中国では家具金物、建築金物の生産企業が多く、丁番、スライドレール、ハンドル、鍵、アジャスター、ドア金物などをOEMできる。家具本体に比べ単価が小さいため調達時に軽視されやすいが、ホテルや店舗では金物の故障が家具全体の使用不能につながるため、長期運用上は重要な部品である。
サンプル確認では「一度動いた」だけで合格にしない。扉重量、開閉角度、取付位置、使用頻度に合った仕様かを確認する。ソフトクローズ丁番やレールは、外観が同じでも内部構造や耐久性が異なる。中国工場へ家具一式を発注する場合、金物を「standard hardware」とだけ指定すると工場の購買状況でブランドが変わる可能性がある。
そこで主要金物にはメーカー名と型番を設定し、代替には事前承認を必要とする。オリジナル金物を使用する場合は、交換用部品を初回納入時に一定数確保する。ホテルでは数年後に同じ金物が廃番となると、扉や引出し全体の加工変更が必要になる場合がある。
金物の表面仕上げもロット管理が必要だ。黒、ブロンズ、金色などは塗装・めっき条件で色差が出やすく、ハンドルを追加発注した際に既存品と色が合わないことがある。意匠上重要な金物は家具のゴールデンサンプルと一緒に保管する。
2026年秋の広州交易会では五金工具が第1期、建材・家具が第2期に配置される予定で、家具と金物の両方を探す企業は会期を分けて視察する方法もある。中国調達では家具工場だけに部品選定を任せず、故障時に交換できる設計と供給体制まで確認する。金物単価を数十円下げるより、開業後の交換作業を減らす方がホテル・店舗運営では経済効果が大きい。



