
日本税関の2026年輸入統計品目表では、安全ガラスとして強化ガラスと合わせガラスが第7007項に分類されている。車両等に適する形状以外の強化ガラスは7007.19、同様の合わせガラスは7007.29などの区分がある。中国から店舗ファサード、間仕切り、ショーケース、ホテル浴室などのガラスを輸入する際には、まず製品の加工状態と用途を把握してHS分類を確認する必要がある。
ここで注意したいのは、税関上「安全ガラス」に分類されることと、日本の建築物で特定用途に使用できることは同じではない点である。HSコードは関税・貿易統計上の分類であり、建築設計上要求される強度、安全性、防火性能等を保証する制度ではない。中国工場が提示する製品証明書についても、どの規格・試験方法に基づくものか確認し、日本側の設計者が用途適合を判断する必要がある。
発注図面にはガラス厚、強化・合わせの別、中間膜、寸法、公差、穴径、穴位置、エッジ加工を記載する。金物とセットで発注する場合は、ガラス穴位置と金物図面を同一版で管理しなければ現場で組み付かない事故が起きやすい。量産前に実寸サンプルまたは主要接合部のモックアップを作ることも有効だ。
物流では木箱単位の重量を確認する。大型ガラスはコンテナへ積めても、日本到着後のフォークリフト、クレーン、現場搬入条件が合わない場合がある。梱包設計を中国工場任せにせず、荷卸し方法から逆算することが重要である。中国製ガラスを採用する際は「HS分類」「製品性能」「加工精度」「物流」を別々に確認することで、価格だけでは見えないリスクを管理できる。





