
中国の佛山などでは大判タイル、セラミックスラブの製造が拡大し、ホテルロビー、レストラン壁面、カウンター、住宅キッチンなどで利用できる製品が増えている。大判化により目地を減らし石材に近い意匠を作れる一方、通常サイズのタイルとは物流と施工の条件が大きく異なる。
工場見積では平方メートル単価が安く見えても、専用木箱、Aフレーム、積込、海上輸送、日本港での荷役費を加えると差が縮まることがある。さらに日本の現場へ搬入できる寸法か、エレベーターや階段を通るか、現場で切断できるかを設計段階で確認する必要がある。
大判品は一枚破損したときの影響も大きい。中国から追加で一枚だけ送るとLCLや航空輸送の費用が高くなるため、施工ロスと補修用を含めて予備数量を同一ロットで発注する方が合理的な場合がある。模様合わせが必要な製品では、工場で並べた写真を確認し、箱番号と施工順序を連動させる方法もある。
輸入分類では陶磁製品としてHS第69類が中心になるが、製品の材質や加工状態に基づいて正確な税番を確認する。新しい複合製品や特殊加工品で判断が難しい場合は、税関の事前教示制度を利用する。木箱に無垢材を使用する場合はISPM15にも注意する。
日本の施工会社にとって中国大判タイルの採用価値は、価格だけでなく柄、サイズ、表面加工の豊富さにある。しかし工場出荷時点で完成する商品ではなく、日本現場で施工されて初めて建材として完成する。設計者、輸入者、施工会社が搬入・加工条件を共有し、工場へ梱包と番号管理を指示することが、大判材を安全に使う条件になる。




