
改正建築物省エネ法により、日本では2025年度から原則としてすべての新築住宅・非住宅に省エネ基準への適合が義務付けられている。中国からアルミサッシ、樹脂サッシ、複層ガラス、Low-Eガラスなどを輸入して住宅やホテルに採用する場合、製品価格だけでなく、設計上必要となる性能を日本側で確認できることが前提となる。
中国の窓・ガラス産業は規模が大きく、断熱ガラス、合わせガラス、Low-E、アルミシステム窓など選択肢も多い。しかし、中国国内規格による試験値が記載されていることと、日本の省エネ計算や建築確認でそのまま利用できることは同義ではない。設計者は採用する建材の熱性能、仕様、構成を根拠資料とともに整理する必要がある。
窓をOEMする場合、ガラス構成だけでなくフレーム、スペーサー、気密材、金物を含むシステムとして確認する。例えばガラス中央部の性能が高くても、サッシ全体の性能は異なる。ホテルでは遮音、結露、開閉耐久、落下防止など別の要求も加わるため、単一の数値だけで比較しないことが重要だ。
輸送面でもガラスは注意が必要である。大型ガラスは木箱やAフレームを使用し、海上輸送中の振動、荷役、コンテナ内固定を考慮する。破損率をゼロと想定せず、現場工程に影響する特注寸法品については予備枚数を検討する。木材こん包材を使用する場合はISPM15への適合も確認したい。
日本の住宅・建築会社にとって中国製窓の魅力は、価格だけでなく大型寸法、特殊色、システム窓などの製造選択肢にある。しかし、省エネ義務化後は「製品が作れる」ことより「性能を説明できる」ことの重要性が高まった。設計段階で必要性能を決め、その性能を証明できるメーカーだけを見積対象にすることが、中国製窓・ガラス採用の効率を高める。



