
中国製タイルを店舗、ホテル、住宅へ採用するとき、設計数量に一定割合を加えて発注する方法が一般的だが、すべての案件で同じ予備率を使うのは合理的ではない。必要予備量は施工パターン、タイルサイズ、カット量、輸送破損、色ロット、将来の再調達可能性によって変わる。
大判タイルを狭い場所へ施工するとカットロスが増える。斜め張りや複雑な柄合わせでも歩留まりが悪化する。一方、単純な壁面へ標準サイズを施工する場合はロスが小さい。設計図から実際の割付を行い、必要枚数を算出してから施工予備と保守予備を分ける方が精度が高い。
中国タイルで特に重要なのが生産ロットである。同じ型番・色番号でも焼成条件によって微妙な色差が出る場合がある。数年後に同じ商品を再注文しても既存床と色が合わない可能性があるため、補修用は初回ロットから確保する。箱ラベルのロット情報を撮影して保存するとよい。
輸送破損率も工場と梱包方法によって異なる。初回取引では少し余裕を持たせ、実際の到着破損率を記録する。継続案件では実績に基づいて予備率を調整できる。木製パレットを使用する場合はISPM15対応も確認する。
通関面では陶磁製タイルはHS69.07に分類され、吸水率などによって細分が異なる。商品マスターへHSコード候補、吸水率、寸法、色、ロットを登録すると調達と通関情報を一元管理できる。予備材は単なる余剰在庫ではなく、同じ仕上げを将来維持するための保険であり、面積比率ではなく再調達リスクから数量を決めることが重要である。




