
中国から壁材、化粧板、吸音パネル、装飾パネルなどを輸入するとき、メーカー見積の平方メートル単価だけで国産品と比較すると判断を誤りやすい。内装材の実際のコストは材料単価に加え、規格寸法、割付、歩留まり、副資材、下地、輸送、施工人工によって決まる。特にデザインパネルは意匠方向が決まっているため、端材を別の場所へ転用できず歩留まりが悪化する場合がある。
最初に確認したいのが工場の標準板サイズである。日本の設計寸法へ合わせて特注カットすると加工費が上がるだけでなく、梱包効率も低下することがある。逆に標準寸法を設計モジュールへ取り込めば、材料費と加工費を同時に下げられる。設計初期に中国工場の製造可能寸法を確認する価値は大きい。
次に施工方法を確認する。接着施工、ビス固定、専用クリップなど製品ごとに必要副資材が異なる。中国メーカーの専用金物を使用する場合は、予備を多めに輸入しておく。施工途中で不足すると少量航空便が必要になり、部品価格より送料が高くなることがある。また中国で一般的な下地構成が日本現場と同じとは限らないため、施工図を日本側で確認する。
防火やホルムアルデヒドなど法規確認も施工原価に直結する。発注後に必要性能を満たさないと判明すれば材料変更が必要になる。比較表にはFOB材料価格だけでなく、関税、国際物流、国内配送、歩留まり、副資材、施工人工、予備材を含めた「施工済み1平方メートル原価」を設定するとよい。中国製内装材の強みは価格だけでなくデザインと加工自由度にあるため、設計と調達を分離せず、規格寸法を活かした設計を行うことがコストメリットを最大化する。



