
Maerskは9月4日、2026年の東アジア台風シーズンについて、複数の強い台風による洪水、港湾混雑、船舶運航の遅延が地域の物流へ影響していると公表した。同社はスケジュール調整や混雑、輸送能力制約の影響が海運ネットワークへ波及していると説明している。中国から日本への個別航路がすべて同程度に遅延するという意味ではないが、9月の建材輸送では通常より余裕を持った工程管理が必要である。
ホテルや飲食店、商業施設ではオープン日が決まっているため、家具や照明の到着が数日遅れるだけでも施工工程全体へ影響する。中国工場の「出荷予定日」を現場到着日と考えてはいけない。工場完成、出荷前検品、工場から港への搬入、CYカット、船積み、航海、輸入通関、港から現場までを別々の工程として管理する必要がある。
特に台風時は本船の抜港、入港順変更、CY搬入制限などが発生する可能性がある。重要案件では予定船のETDだけでなく、次便のスケジュールも事前に確認し、1便遅れた場合の代替計画を作る。家具の完成がCYカット直前になる生産計画は避け、検品不合格による手直し時間も確保したい。
また納期遅延の責任を中国工場へ一律に負わせる契約も実務的ではない。工場の製造遅延と、船会社・天候による輸送遅延を分けて記録するべきである。注文書には工場出荷期限と必要書類提出期限を設定し、物流会社から船積み情報を直接取得できる体制を整えると管理しやすい。開業日固定のプロジェクトでは数%の仕入価格差より、確実な工程管理の方が損失回避効果が大きい。




