
中国の国家標準「GB/T 47600.4-2026 電子商務交易産品信息描述 第4部分:家装建材」が2026年9月1日に施行された。国家市場監督管理総局・国家標準化管理委員会が5月25日に公布した推奨国家標準で、電子商取引における住宅内装・建材商品の情報記述を対象としている。中国では建材のオンライン販売が一般化しており、商品情報の標準化はB2B調達側にも意味がある。
日本企業が1688などで商品を探す場合、最初に問題になるのは価格ではなく「同じ名称の商品が本当に同じ仕様なのか」である。例えば壁面パネルでも、基材、厚み、表面材、密度、耐火性能、ホルムアルデヒド放散、寸法公差、梱包単位が違えば比較できない。商品写真と商品名だけで相見積もりを作ると、最安値の商品だけ仕様が異なるということが起こる。
そのためオンライン調達では、候補商品を見つけた後に日本側独自のRFQシートへ情報を転記する方法が有効だ。最低でも製品寸法、材料構成、重量、表面仕上げ、色、用途、規格・試験、最低発注量、価格条件、梱包寸法、納期、工場所在地を同じ項目で比較する。商品ページに記載がない項目はチャットで確認し、重要回答は注文書や契約書へ反映する。
また、ECプラットフォーム上の「メーカー」表示だけで工場と判断してはいけない。販売会社や商社が工場として商品を掲載している場合もあり、量産案件では営業許可情報、工場住所、製造設備、検査設備、輸出実績を別途確認する。店舗やホテルの別注では、サンプルを作れることと数百個を同じ品質で量産できることも別能力である。
今回の情報記述標準は中国国内の電子商取引を整備するもので、日本の建築法規への適合を保証する規格ではない。しかし製品属性が整理されれば、日本側が中国商品の仕様を比較する際の情報取得はしやすくなる。1688やメーカー直販を利用する企業は、検索価格をそのまま仕入価格と考えず、標準化された商品情報を入口として、サンプル確認、工場監査、日本法規確認、輸出梱包まで進める仕組みを構築したい。オンライン調達の競争力は「安い商品を見つける検索力」より、「異なる商品を同じ物差しで比較する能力」で決まる。




