
中国のグリーン建材認証制度では建築用ドア・窓も対象カテゴリーに含まれており、国家市場監督管理総局は2026年8月、制度全体で6大分類72品目まで対象を広げていることを明らかにした。中国メーカーを選ぶ際、環境性能や品質管理に関する認証情報が増えることは日本の設計者や輸入会社にとって有用である。しかし、中国国内の認証を取得したドアや窓が、そのまま日本の建築物で必要な性能を満たすわけではない。
日本では使用部位によって防火設備や特定防火設備などの要求が関係する。国土交通省が公開する構造方法等の認定情報では、防火設備、特定防火設備に対応する認定区分が整理されている。したがって、中国メーカーが提出する耐火・防火試験報告書を日本の認定と同一視せず、建築確認上必要となる性能を設計段階で確認する必要がある。
一般の室内ドアでも、寸法と金物の互換性が問題になる。中国工場では扉、枠、丁番、レバーハンドル、錠をセットで製造できるが、日本で交換部品を調達できるとは限らない。ホテルや賃貸住宅では数年後のメンテナンスが必要になるため、錠ケース、丁番、戸当たりなど消耗部品の型番を記録し、予備品を同時輸入する方法が有効だ。電子錠の場合には電気・通信関連要求も別途確認する必要がある。
窓ではガラス構成、サッシ断面、排水構造、気密、水密、耐風圧などを確認し、単純に開口寸法だけで発注しない。中国の建築寸法と日本の納まりは異なるため、日本側で取付詳細図を作り、アンカー位置、防水層との取り合い、シーリング幅まで決めて工場と共有することが望ましい。
店舗内装の装飾ドアであれば比較的採用しやすい場合もあるが、建築物の外皮や防火区画に関係する製品ほど法規確認が重要になる。中国の認証制度は工場選定の入口として活用し、日本で必要な性能、認定、施工方法を別途確認する。この二段階の考え方が、中国製ドア・窓・金物を安全に採用する基本となる。



