
中国から店舗ファサード、間仕切り、家具、ショーケース用ガラスを輸入する場合、日本税関の第70類「ガラス及びその製品」が基本資料となる。2026年7月9日版実行関税率表では、板ガラス、加工ガラス、安全ガラス、鏡などがそれぞれ分類されている。例えば70.07は強化ガラス及び合わせガラスからなる安全ガラス、70.09はガラス鏡を対象とする。加工状態によって分類が変わるため、単に「建築ガラス」という名称だけでは不十分だ。
中国メーカーへ見積を依頼する段階で、ガラス種類、厚さ、強化・合わせの有無、表面加工、穴加工、エッジ処理、枠の有無を仕様書へ記載したい。日本側通関業者には製品写真と断面構成を渡す。複層構造や金物付き製品など判断が難しい場合は、出港前に分類を確認することが重要である。
建築実務ではHSコード以上に安全性能の確認が重要だ。中国側の規格適合をそのまま日本の建築用途へ置き換えることはできないため、使用場所、サイズ、支持方法、要求性能を日本側設計者が確認する。特に大判ガラスは輸送中の破損リスクも高く、木箱構造、ガラス間の緩衝材、乾燥剤、フォークリフト差込位置など梱包仕様を事前承認する必要がある。
またガラスは破損時の再製作リードタイムが長くなりやすい。店舗開業日が固定されている案件では予備品を用意するか、日本国内で代替製作できる仕様にしておくとリスクを下げられる。中国製ガラスは大判加工や特注形状で選択肢が広いが、輸入分類、建築上の性能、輸送梱包を別々に確認することが重要である。価格だけでなく「日本の現場へ無傷で到着し、設計どおり施工できるか」までを調達条件に含めたい。


