
9月の上海ではCIFF Shanghai、Furniture Chinaなど大型家具展が続く。ホテル開発会社や設計事務所にとって多数のメーカーを短期間で比較できる一方、展示会サンプルの完成度だけで工場を選ぶと量産時に品質が再現できないことがある。展示品は特別に時間をかけて製作されている場合があるため、「この品質を100室、500室で再現できるか」を確認する必要がある。
最初に確認したいのは、製造工場所在地、自社生産工程、月間能力、主要外注工程である。次に材料仕様、木材含水率管理、板材、塗料、接着剤、金物を確認する。三つ目は図面対応能力で、日本の施工図や詳細図からShop Drawingを作成できる担当者がいるかを見る。四つ目はモックアップ対応、五つ目は量産中の品質管理、六つ目は出荷前検品への対応である。
さらに国際案件では七つ目として輸出梱包、八つ目としてコンテナ積載設計、九つ目として日本向け法規資料、十個目として不具合発生時の予備部品・再製作対応を確認したい。価格表はこれらを確認した後で比較する方がよい。安価な家具でも現場で補修・交換が発生すれば総コストは高くなる。
商談後は名刺とカタログだけを保管せず、各社を同じ評価シートで採点する。例えば価格20点、品質25点、設備15点、図面対応15点、納期10点、法規資料5点、梱包5点、コミュニケーション5点など、自社案件に合わせて重み付けする。展示会は「気に入った商品を買う場所」から「サプライチェーンを比較する場所」へ使い方を変えることで、ホテルFF&E調達の精度が高まる。



