
中国家博会(CIFF上海)が2026年9月5〜8日、上海虹橋の国家会展中心で開催されている。公式案内では「設計・数智・可持続」をテーマに、オリジナル家具、都市型アウトドア、商用・オフィス空間、スマート製造、住宅建材を主要分野として掲げ、展示規模は21万平方メートル超、1200以上の国内外ブランドを見込む。日本の店舗デザイン会社にとって重要なのは、完成家具を見るだけの展示会ではなく、店舗を構成する素材、家具、生産技術を同時に比較できる点だ。
店舗内装の中国調達では、カタログ上の商品価格より「日本仕様に変更できるか」が採否を左右する。テーブルや椅子なら寸法、張地、難燃性、脚部仕上げ、交換部品、梱包方法を確認する。造作家具では板材、接着剤、金物、塗装、木口処理、耐荷重、量産時の色差まで質問する。ホテル・商業用家具を扱う出展者には、住宅用製品とは異なる使用頻度を前提とした耐久性や過去のコントラクト案件について確認したい。
会場では名刺交換と価格表の収集だけで終わらせず、候補企業ごとに「メーカーか商社か」「工場所在地」「MOQ」「サンプル期間」「量産リードタイム」「輸出経験」「日本向け実績」「使用材料」「検査体制」を同じフォーマットで記録する。展示会価格が提示されても即決せず、工場訪問後に正式見積もりを取る方法が安全だ。展示ブースが大きいことと製造能力が高いことは同義ではなく、OEM案件では実際の製造場所を確認する必要がある。
上海は家具展示会と周辺工場訪問を組み合わせやすい。店舗案件であれば、展示会で20〜30社を比較し、その中から数社に絞ってサンプルと工場監査へ進む方が、オンライン検索だけで一社を決めるより仕様・価格の比較精度を高めやすい。特に多店舗展開では初回店舗だけでなく、2号店、10号店でも同じ色、金物、寸法を再現できるかが重要になる。CIFF上海は新製品を見る場所というより、日本側の設計仕様を量産可能な中国サプライヤーへ落とし込むための一次選考の場として利用したい。



