
中国国家統計局が公表した2026年7月の一定規模以上企業の家具類小売額は145億元で前年同月比8.8%減、1~7月累計でも1004億元と4.5%減だった。住宅販売と新築工事の調整が続くなか、家具メーカーにとって国内住宅向け需要だけに依存することが難しくなっている。一方で9月の上海ではCIFF上海が5~8日、中国国際家具展が8~11日に開催され、大規模な商談機会が連続する。
CIFF上海は家具、商業・オフィス空間、スマート製造、家居建材などを扱い、中国国際家具展では完成家具に加え、高端製造、家具部品・材料の展示も行われる。中国メーカーが国内小売だけでなく、海外バイヤー、ホテル、オフィス、店舗、OEM案件を重視していることを読み取れる。日本企業にとっては、中国市場が弱い時期ほど輸出向けの小ロットや別注案件を交渉できる可能性がある。
ただし、展示会価格と実際の輸入原価は分けて考える必要がある。家具本体のFOB価格に加え、中国国内輸送、輸出梱包、港湾費用、海上運賃、日本側港湾費用、通関、国内配送が発生する。大型ソファや椅子は重量より容積でコンテナを消費するため、単価が安くても一脚当たり物流費が高くなる。ノックダウン構造にできるか、スタッキングできるかは重要な評価項目だ。
日本の税関では家具は主として第94類に分類され、例えば9403には金属製家具、木製の事務所・台所・寝室用家具などの区分がある。多くの一般家具は無税だが、椅子の材質や仕様などによって分類・税率が異なるため、商品名だけで判断せず実行関税率表を確認する必要がある。複合材家具や照明一体家具など分類が不明確な商品は事前教示の活用が安全だ。
中国家具を日本で競争力ある商品にするには、工場出荷価格ではなく「日本の現場に届いた状態」で比較する必要がある。展示会ではデザインと価格に加え、梱包サイズ、重量、最低発注量、補修部材、量産公差、再注文時の色合わせを確認したい。国内市場の弱さと輸出志向の強まりは、日本の家具会社や内装会社が新しいOEM先を開拓する好機になり得る。




