
中国の内装材市場で、木目や大理石柄といった意匠性に加え、再生材、竹材、植物由来材料など「環境性」を売りにする製品が増えている。2026年春の第139回広州交易会第2期では、竹木家居用品や集成住宅・庭設備の新エリアが設けられ、廃木材と再生プラスチックを利用した木塑複合材などが紹介された。中国国家市場監督管理総局も緑色建材認証を拡大しており、中国メーカーの環境対応は国内政策と輸出市場の双方から進んでいる。
日本の店舗やホテルにとって、こうした材料はデザイン上の魅力がある。天然木より寸法安定性を持たせやすい木塑、竹を活用したパネル、再生素材の化粧板などは、壁、什器、テラス、装飾面で選択肢になる。しかし「再生材」「エコ材」という表示だけで採用を決めるべきではない。どの原料を何%含むのか、接着剤や添加剤は何か、屋内用か屋外用か、耐紫外線や吸水、膨張収縮、VOC、防火性能を確認する必要がある。中国国内の緑色建材認証を取得している場合も、日本の建築基準法上の防火材料認定とは別制度だ。
特に店舗では同じ材料を壁面と家具の両方に使うことがあるが、使用位置によって法規上の扱いが異なる。壁や天井の仕上げとして使用する場合には内装制限を確認し、家具面材として使用する場合でもホルムアルデヒドや臭気、清掃耐性を考える。飲食店では油や洗剤、ホテルではアルコール系清掃剤に対する表面耐性も重要だ。サンプルを見ただけでは分からないため、工場試験だけでなく日本側で簡易的な汚染、摩耗、清掃テストを行う価値がある。
環境建材の調達では「証明できること」を仕入条件にする姿勢も必要になる。材料構成表、工場名、試験機関、証書番号、製造ロットを記録し、将来追加発注した際に同じ仕様を再現できるようにする。中国では新素材の製品化が速い反面、短期間で配合や仕入先が変更されることもある。設計案件で継続使用する材料ほど、色柄番号だけでなく材料そのものを固定する。中国の環境素材は日本の内装デザインに新しい選択肢を提供するが、環境表示を性能保証と混同せず、用途ごとに法規と耐久性を確認することが採用の前提となる。
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