
中国では店舗用カウンター、棚、椅子、壁材、照明、ミラー、金物、装飾品まで一括して供給する内装・家具会社が増えている。日本の店舗開発会社にとって窓口を一社へ集約できるメリットは大きいが、「一社から買う」ことと「一種類の商品として輸入できる」ことは別である。日本側では品目ごとにHS分類、関税、法令を確認しなければならない。
例えば木製什器は家具として第94類に分類される場合がある一方、照明器具も第94類に含まれる品目がある。しかし電気製品には電気用品安全法の確認が必要となり、木質造作家具にはホルムアルデヒド規制との関係が生じる。壁・天井材は使用場所によって防火材料の確認が必要になる。食器や食品接触器具まで含めれば食品衛生法も関係する。
そこで実務上有効なのが「輸入商品台帳」である。製品番号、品名、材質、用途、メーカー、HS候補、数量、単価、梱包、適用法令、必要証明、検品項目を1行ずつ整理する。設計図の家具番号と台帳番号を一致させれば、設計変更が輸入手続へ与える影響も追跡できる。
中国側の一括供給会社には、実際の製造工場一覧を提出させる。家具、金物、照明をすべて自社製造しているとは限らず、複数の外注先から集荷していることが多い。法規資料や品質責任を一括供給会社が管理できるかを契約前に確認する。
一括調達の最大のメリットは、色・素材・寸法を統一し、コンテナもまとめられることにある。一方、一つの規制品に問題があることでコンテナ全体の通関や納期へ影響する可能性も考慮する。日本の店舗案件では「デザイン上の一式」を「輸入上の複数品目」へ分解して管理することが、中国ワンストップ調達を安全に利用する鍵となる。




