
2026年9月5日に開幕したCIFF上海は「デザイン・数智・持続可能」を年度テーマに掲げ、家具デザイン、都市アウトドア、オフィス・商業空間、スマート製造、家具・建材統合という五つの成長分野を打ち出している。同時期のWMFでもデジタル工場やスマート生産ラインが主要テーマとなっており、中国家具産業が単純な低価格量産から設計、柔軟生産、データ管理へ競争軸を広げていることが分かる。
日本企業のOEM調達でも評価基準を変える必要がある。従来は単価、MOQ、納期が中心だったが、店舗やホテルの特注家具では図面データを正確に処理できるか、少量多品種を管理できるか、材料情報を追跡できるかが重要になっている。CNC設備があるだけでなく、設計変更を生産データへ確実に反映する仕組みを確認したい。
持続可能性についても、広告上の表現と実際の材料管理を分けて見る。木材なら合法性情報、板材なら製造者と性能資料、塗料や接着剤なら仕様書を取得し、量産時に同じ材料を使っていることを確認する。環境対応を日本側顧客へ説明する場合は、証拠資料を保存できるサプライヤーが有利になる。
またデザイン力の高い中国メーカーとOEMを行う場合、知的財産と図面利用範囲も契約で整理する必要がある。日本側が提供したデザインを他顧客へ販売しないこと、金型や試作品の所有権、写真公開の可否などを事前に決める。中国家具産業の高度化は、日本企業に価格以外の価値を提供する一方、調達担当者にも技術・契約・環境資料を評価する能力を求める。今後の中国OEMでは「最安工場探し」より「案件データを正確に量産へ変換できる工場探し」が重要になる。



