
中国から日本へ店舗家具、ホテル家具、住宅家具を輸入する際、基本的な確認事項の一つがHSコードである。日本税関の2026年輸入統計品目表では、94.03に「その他の家具及びその部分品」が分類され、事務所用金属製家具9403.10、その他の金属製家具9403.20、事務所用木製家具9403.30、台所用木製家具9403.40、寝室用木製家具9403.50、その他の木製家具9403.60などが設定されている。
これら94.03の主要家具について、日本の2026年品目表では基本税率が無税と表示されている。したがって中国製の一般的な木製テーブル、収納、キャビネットなどを輸入する際、「RCEPを使えば家具の関税がゼロになる」とだけ説明するのは正確ではない。もともと無税となる品目では、RCEP適用による関税削減効果が発生しないからだ。
ただし、家具関連品すべてが94.03になるわけではない。椅子は94.01、マットレスなどは94.04に分類される場合があり、材質や構造、用途によって税率も変わる。例えばホテル一室分を家具一式として購入しても、税関申告ではテーブル、椅子、マットレス、照明などを同じコードで処理できるとは限らない。中国側インボイスの「Furniture Set」という曖昧な表記だけで申告準備を進めるのは避けたい。
実務では発注前に商品一覧を作り、品名、用途、主要材質、構造、写真、単価、数量を整理する。その資料を通関業者へ渡し、必要なら税関の事前教示制度も検討する。造作家具でも、完成家具として輸入するのか、木製部分品、金属金物、石材などを別々に輸入するのかで分類が変わる可能性がある。
家具本体の関税が無税でも、輸入消費税、海上運賃、港湾費用、通関料、国内配送費は発生する。中国工場のFOB価格だけを見て日本製品と比較すると判断を誤る。日本の店舗・ホテル案件では、HS分類を確定した上で着地原価を計算し、初めて中国調達の経済性を比較することが重要である。
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